IT業界で転職を考えたとき、最初に迷うのがエージェント選びだと思う。
「転職エージェント おすすめ」で検索すると、どのサイトも同じ顔ぶれが並んでいて正直うんざりする。しかも大半がアフィリエイト報酬の高い順に並べているだけだ。そんなランキングは役に立たない。
自分は過去に2回エンジニアとして転職していて、1回目は総合型、2回目はIT特化型を使った。結論から言うと、IT業界ならIT特化型エージェントを最低1社は併用すべきだ。技術的な話が通じるかどうかで、紹介される求人の質がまるで変わる。
1回目の転職でリクルートエージェント(総合型)を使ったとき、「Goの経験が3年あります」と伝えたら「ゴー?何のことですか?」と聞き返された。プログラミング言語のGoを知らないエージェントに、エンジニアの転職を任せるのは難しいと痛感した瞬間だった。
2026年4月時点でエンジニア仲間15人に聞き取りした結果と、自分自身の利用経験を踏まえて、おすすめ5社をランキングにまとめた。
選び方の3つのポイント
ポイント1:得意な職種・領域の確認。 バックエンドに強いのか、フロントエンドか、インフラか。SIerなのか自社開発なのか。エージェントによって得意分野は明確に分かれている。自分の志向との一致を見よう。
ポイント2:アドバイザーの技術理解度。 「Kubernetesの運用経験があります」と言って通じるかどうかが信頼の分かれ目だ。IT特化型でも、アドバイザー個人の技術理解度にはバラつきがある。面談時に自分の技術スタックを伝えてみて、的を射た質問が返ってくるかどうかで判断できる。
ポイント3:非公開求人の質と量。 面談時に「自分のスキルセットだとどんな非公開求人がありますか」と聞くのが一番手早い。具体的な企業名を出してくれるかどうかで、そのエージェントの本気度がわかる。
5社の比較表
| 項目 | レバテックキャリア | Green | Geekly | type転職エージェント | Workport |
|---|---|---|---|---|---|
| 求人数 | 約23,000件 | 約30,000件 | 約20,000件 | 約25,000件 | 約80,000件 |
| 得意分野 | Web/SaaS全般 | IT/Web/スタートアップ | IT/Web/ゲーム | IT/営業/管理職 | IT+総合 |
| 年収帯 | 400〜1,000万 | 400〜900万 | 400〜800万 | 500〜1,200万 | 300〜700万 |
| スカウト | あり | あり(メイン機能) | あり | あり | あり |
| アドバイザーの技術理解 | ◎ | ー(ダイレクト型) | ○ | ○ | △ |
| 対象エリア | 首都圏・関西・福岡 | 全国 | 首都圏中心 | 一都三県 | 全国 |
| 未経験対応 | × | △ | × | △ | ◎ |
この表の「アドバイザーの技術理解」の欄が、IT特化型を選ぶべき最大の理由だと感じませんか?
第1位:レバテックキャリア(★4.6)
求人数約23,000件(2026年3月時点)で、そのうち非公開求人が6割以上を占める。
自分の2回目の転職で利用した。担当のアドバイザーが元エンジニア(インフラ系出身)で、技術的な会話がスムーズだった。「GoでマイクロサービスアーキテクチャならA社のチームと相性がいい。一方、モノリスからの移行フェーズならB社が面白い」と、技術選択とチーム文化を掛け合わせた提案をしてくれた。総合型では絶対にもらえない提案だ。
結果として年収が80万アップ(480万→560万)。書類添削も的確で、職務経歴書のプルリクエストレビュー的な感覚で赤入れしてくれたのが印象的だった。
首都圏・関西・福岡がメインの対象エリアだが、リモート求人も着実に増えている。フルリモート案件は全体の約25%。地方在住でも選択肢は十分にある。
弱点を挙げるなら、未経験者向け求人がほぼないこと。経験1年未満だとマッチする案件が極端に少なくなる。
第2位:Green(★4.3)
ダイレクトリクルーティング型で、登録企業の約7割がIT・Web系。従来のエージェント型とは仕組みが異なり、企業と直接やり取りする形式だ。
「気になる」ボタンからカジュアル面談に進めるハードルの低さが魅力。転職の意思が固まっていなくても、市場調査的に使える。知人のPM(35歳)がGreen経由で年収620万から780万に上がった事例がある。プロフィールを充実させると週に5〜10件のスカウトが届く。
スカウトの質を上げるコツは、プロフィールに「使用技術」「チーム規模」「達成した成果(数字入り)」を具体的に書くこと。「Reactで大規模SPA開発」だけでなく、「React/TypeScriptで月間100万PVのSPAを3人チームで開発。Lighthouseスコアを45→87に改善」と書くだけでスカウトの質が変わる。
アドバイザーがいないため、書類添削や面接対策のサポートはない。自走できる人向けのサービスだ。
第3位:Geekly(★4.0)
IT・Web・ゲーム業界に特化したエージェント。内定決定までの平均期間が約25日と、スピード感が特徴だ。
知人(28歳・バックエンドエンジニア)がGeekly経由で3週間で2社内定を獲得。年収は450万から530万にアップした。求人提案の数が多く、初回面談の翌日に15件の求人票が送られてきたらしい。
ただしアドバイザーの質にバラつきがあるという声は複数聞いている。自分が面談した際も、担当者が技術的な話についてこれない場面があった。合わないと感じたら遠慮なく担当変更を申し出よう。Geeklyは担当変更の対応が比較的スムーズだという評判がある。
ゲーム業界の求人が充実しているのもGeeklyの特徴で、Unity/Unreal Engineのエンジニアやゲームプランナーの求人は他社より明らかに多い。
第4位:type転職エージェント(★3.8)
一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)のIT・営業・管理系に強い老舗エージェント。利用者の71%が年収アップを実現しているとのこと。
特にミドル層(30代後半〜40代)のマネジメント職に強い。上司(42歳・EM)がtype経由で年収850万から1,020万になった。「40代のエンジニアマネージャーに特化した求人はtypeが一番多かった」と言っていた。
首都圏以外の求人がほとんどないのが最大の弱点。地方在住者やフルリモート希望者には向かない。ただし首都圏在住のミドル層エンジニアにとっては、年収800万円以上のハイクラス求人の質が高いエージェントだと言える。
第5位:Workport(★3.6)
求人数は全体で約8万件と圧倒的に多い。未経験からIT業界への転職にも対応しており、間口が広いのが特徴だ。
専用アプリ「eコンシェル」で選考状況を一元管理できるのは便利。応募状況、面接日程、企業からのフィードバックがアプリ上で確認できる。
正直に言えば「IT特化型」というよりは「IT業界にも強い総合型」という印象だ。技術の深い相談はレバテックキャリアやGeeklyのほうが向いている。一方で「IT業界に興味があるけどまだ経験が浅い」という人には、敷居が低くて使いやすいエージェントだろう。
エージェント活用の鉄則 ── 2〜3社の併用がベスト
1社だけの登録はリスクが高い。求人の偏り、アドバイザーとの相性、非公開求人のカバー範囲。すべてが1社頼みになってしまう。
自分の経験から言えば、レバテックキャリア(エージェント型の軸)+ Green(ダイレクト型でスカウトを受ける)に加えて、もう1社を目的に応じて選ぶのがベストだと感じている。
登録は無料、面談も30分〜1時間程度で済む。面談を受けるだけでも「自分のスキルが市場でどう評価されるか」がわかるので、転職する・しないに関わらず情報収集として使う価値はある。
「自分の市場価値、正直に知りたい」と感じませんか? まずは面談を1つ予約するところから始めてみてはどうだろうか。





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